地中海の温暖な気候のもとで育ったオリーブを丁寧に抽出したオリーブの果汁がオリーブオイル。
麺類好きの日本人にパスタは食卓で欠かせない料理となりました。
また日本料理でもオリーブオイルの魅力と栄養にみせられた板前さんが煮物や刺し身にあわせるなどオリーブオイルは国境をこえて大活躍!
そんな食卓のテーブルやキッチンにも必ずある大人気のオリーブオイルですが、売られている8割ほどが偽物であることをあなたはご存知でしょうか?
元イタリア料理人だった私がわかりやすくお伝えいたします。
オリーブオイルの基礎知識
オリーブオイルの誕生は今から約8000年前と言われています。
人類が最初に手に入れた食用のオイルで「黄金の液体」として高貴で貴重な品物でした。
オリーブオイルの総生産量は
1位スペイン 2位イタリア 3位ギリシア
となりオリーブオイルの世界総生産量の98%以上は地中海諸国です。
地中海沿岸の温暖な気候、太陽、空気がオリーブ栽培に最適なのです。
オリーブオイルの栄養
オリーブオイルはオレイン酸を多く含み酸化されにくく加熱してもトランス脂肪酸を発生しにくいという特徴があります。
オリーブオイルに含まれる脂肪酸の60~80%はオレイン酸です。
オレイン酸は動脈硬化に起因する心筋梗塞や脳梗塞などの誘引となる悪玉コレステロールを上昇させない働きがあります。
またエキストラバージンオリーブオイルは抗酸化成分を多く含み身体の生活習慣病の予防には欠かせない食材です。
さてオリーブオイルの真相に迫りましょう!
市販のオリーブオイルは8割が偽物って本当?
残念ながら8割ほどが偽物のようです。
オリーブオイル市場では何十年も前から不正にまみれてると言われています。
エクストラバージンオリーブオイル(=以降はEXバージンオリーブオイルと明記)とはIOC(国際オリーブ理事会)の理化学的分析・風味検査において全く欠陥のない最高グレードのオリーブオイルを指します。
日本で買えるEXバージンオリーブオイルの現実
そんな貴重なEXバージンオリーブオイルが日本のスーパーでは低価格でバンバン売られているのを不思議に思いませんか??
実は日本にはEXバージンオリーブオイルに関する厳密な法規定がなく、またIOC(国際オリーブ理事会)へにも不参加なのです。
かろうじてJAS法といわれるかなりゆるい規格があるだけなのです。
ということは日本で混ざりもののEX バージンオリーブオイルを販売してもなんのお咎めがありません。
それではEXバージンオリーブオイルの輸出国の事情を見てみましょう。
世界のEXバージンオリーブオイルの流通と現実
日本のEXバージンオリーブオイル事情を知ったあなたはIOC(国際オリーブ理事会)加盟国のスペインやイタリアなどの原産国のEX バージンオリーブオイルを買えば良いだろうと思いますよね。
残念ながら地中海のEX バージンオリーブオイル生産国でも一部の生産者やメーカーが反社会的な勢力と結託し質の悪い商品を最高品質のオリーブオイルと偽って販売していると言われています。
その証拠にスペインやイタリアから輸出されたEX バージンオリーブオイルとEX バージンオリーブオイルの消費国である日本やアメリカオーストラリアの輸入量が一致しないのです。
輸入量のほうが輸出量よりもはるかに多いというデータがあります。
IOC(国際オリーブ理事会)でEX バージンオリーブオイルの評価をもらえなかった低品質のオリーブオイルがピーナッツオイルやひまわり油などを混ぜたまがい物のオリーブオイルがいつのまにかEXバージンオリーブオイルとなり輸入されています。
なぜそんなことになっているのでしょう?
それはオリーブオイル市場の流通構造が原因です。
最高品質のEXバージンオリーブオイルはオリーブ農家が採れたてのオリーブを丁寧に絞ってボトル詰めされたものです。
これの正しい工程を「シングルエステート」と言います。
現実のオリーブオイル市場はオリーブ農家→搾油業者→ブローカー→ボトル詰め業者→販売店(スーパー)という流れで国際的に分業となっているのです。
地中海近郊やアフリカ・中東などから集められたオリーブをオイルにしボトル詰めしたメーカーがある国が生産国としてラベルに表記されています。
日本ではEXバージンオリーブオイルの表記さえ信用ならない悲しい現実があります。
ではイタリアやスペインのオリーブで搾取した100%純粋なEXバージンオリーブオイルを見極めるにはどうしたら良いのでしょう。
オリーブオイルを買う際に本物を見極め買う方法
オリーブオイル市場の混沌が深すぎてかなりの長文になってしまいました。
ここまでお付き合いいただいたあなたにずばり適切な正しいオリーブオイルの見極め方をお伝えしましょう!!
ホンモノのEXバージンオリーブオイルの買い方
ズバリ!!
日本オリーブオイルソムリエ協会が年一回(4〜5月頃)開催する「オリーブジャパン 国際オリーブオイルコンテスト」で受賞したEXバージンオリーブオイルを購入することです。
無数にあるEXバージンオリーブオイルの中から私たちがホンモノを選ぶのは至難の業です。
また前述したようにラベルでの判断も100%無理でしょう。
IOC(国際オリーブ理事会)に所属しない日本の日本オリーブオイルソムリエ協会は世界中のオリーブオイルを平等に忖度なく審査しているとオリーブオイル市場でも注目の的です。
「オリーブジャパン 国際オリーブオイルコンテスト」で受賞したEXバージンオリーブオイルの購入方法ですが、OLIVE JAPAN のホームページに受賞者のリストが記載されています。
そのリストから気になるEXバージンオリーブオイルを選び検索してみてください。
ほとんどのEXバージンオリーブオイルが楽天や販売メーカーの通販で買えるようです。
生産者のホームページが英語・イタリア語・スペイン語のみの受賞EXバージンオリーブオイルもありますが、困ったときは
「一般社団法人日本オリーブオイルソムリエ協会」へお問い合わせするのも一つの手段です。
世界的にも信頼度の高い「オリーブジャパン 国際オリーブオイルコンテスト」で受賞したEXバージンオリーブオイルならばあなたに健康と幸福をもたらす素敵なEXバージンオリーブオイルに出会えることでしょう。
私のオリーブオイルの使い方
私はトスカーナ州のフィレンツェの山奥でイタリア料理を学びました。
当たり前ですがイタリア人は何にでもオリーブオイルを使います。
そこで私も大好きなEXバージンオリーブオイルを日本でも料理を問わず使っています。
洋風料理にはもちろんですがティースプーン1杯を納豆、味噌汁、焼き魚、筑前煮、生姜焼き、寄せ鍋、コーヒー、朝の白湯にも・・・等
EXバージンオリーブオイルは日本食にも邪魔にならず悪玉コレステロールをさげてくれるのですから積極的に摂るべき植物油なのです。
またオリーブオイルのオレイン酸が腸を潤し腸内フローラを整え便秘知らずです。
余談ですが日本で販売されている「ピュアオリーブオイル」は混ぜられたモノですのでオリーブオイルの素晴らしい栄養価は得られません。
そのことを理解したうえで炒めものなどの加熱料理に使うのはサラダ油よりも良いと思います。
是非あなたもティースプーン1杯のEXバージンオリーブオイルで健康生活してみませんか。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
オリーブオイルは農作物です。
健康を気遣うために使うオリーブオイルならば、酸度の少ない新鮮なものを少量の瓶詰めで使い切ることが大切です。
偽物のオリーブオイルを買わされないためにもあなたには是非「オリーブジャパン 国際オリーブオイルコンテスト」で受賞したEXバージンオリーブオイルの購入をオススメいたします。
あなたに至福のときと健康を運ぶ最高のEXバージンオリーブオイルとの出逢いがありますように
「愛は食卓にある」
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